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社内研修in上海−EXPO2010編その1−

2010.09.25

早いもので、愛・地球博から5年も時が過ぎてしまった。
人間は基本的に過剰な生き物であるから、時々放出しないとバランスが崩れる。
今のように暗い顔をしていると、ますます精神の具合がおかしな方向に行ってしまうだろう。


ということで、上海EXPOの見学に出向いた。
空港からの途中、何度も橋から会場を見ていたが、地上に立つと広大さにまず恐れを抱いた。
1日という限られた中、ヨーロッパエリアと中国、日本を見ようと対岸より船で向かった。
さすがにヨーロッパ各国は、歴史、文化の深さを感じさせ、目を引く建築の構成であった。

オランダ館は、立体回遊路に自国を表現する小さな建物を設置していたが、むしろ高い所からの眺望に評価が集まったのではないか。
話題のイギリス館はファイバー状による建物の形態は輪郭が明らかではなく、建物が溶けかかった様に見えた。
フランス館は内部の壁面に垂直緑化を行い、スイス館は内部からゴンドラで緑化した建物を見せる仕掛けをしていた。ニュージーランド館は、室内展示をスロープで観賞すると突然屋上の庭園に至り、さまざまな植物に囲まれた小径を下る構成であった。

いずれの建物のファサードはデザイン化し目を引くものであったが、内部などに自然を挿入した組合せを展開しており、地球環境時代の具現化の一つのアイデアと思った。

見落としかもしれないが、ランドスケープデザインはほとんど見るべきものはなかった。
サイトプランも工夫した所がないし、愛・地球博のグローバルループの影響か、大規模なペデストリアンデッキがあったが、利用者は少なく、必要性が感じられなかったが、きっと雨の日には程よい休息スペースになったのではないかと思った。


ともかく元気な中国人、多分少し田舎から観光で来たであろう人々が楽しく振る舞っている姿に万国共通の思いを確認することができた。

戸田芳樹

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